DELETE 破滅へと向かう地球に立つ 大半が息絶えて 積み重ねたクロニクルは 泡となって潰えた 順応するニュータイプ とわずかな旧式が生き残った 改造型の貨客船には 蟻のような群がり 皆同じ色の通行証ぶら下げ 「我先に」と惑星を捨てた 機械仕掛けの宣教師 ファシズムへと誘う 『さぁ皆さん!この果実を召し上がれ!』 あなたと繋がっている 記憶を書き換えてゆく まるで幻見てたみたいに 分厚い雲で覆われた空 星一つ見当たらねえ 祈りを捧げる 事すら許されないというのか! 主よ、答えろ! この願いさえ背徳の幸福論と言うのなら みっともいい死に様は願い下げだ 悲しみも絶望も抱えたまま 向日葵はひたすら太陽だけ見つめてる メトロポリスは無彩色へと デリートされてく‥ 忘れなきゃいけないものと 忘れちゃいけないものの 境い目が涙で滲んでゆく 太陽を向きながら 向日葵も泣いている 瓦礫の下で種は芽を出した