背中合わせ 伝わってくる 君は何を想ってるの 扉を開け囁いた 雨が髪を濡らしてゆく 冷たい雨音が言葉を消して お願い 最後の言葉 届かないで 夏の終わり 遠雷は 君を連れ去って どんなに愛していても もう戻れないの 君がくれた栞には 夏の匂い 褪せたページ 優しい物語の続きを読んで お願い 最後の言葉 届かないで 夏の終わり 遠雷は 君を連れ去って 部屋に残る二人の 笑いあった日々 空が明るく射して行く 雨はやがて止むの 濡れた私の前髪も 乾いてゆくの 思い出の終わり 遠雷は 君を連れ去って どんなに愛していても もう戻れないの 最後の言葉だけが 部屋を包んで 少し乾いた風が 髪をなでてゆく