薄紅色の桃の花の下 そっと握り合った手の 温かい温もりは 春の陽だまりにも似て 君の頬にもふりそそぐ 花びらに目を細めて 『これは春の贈り物』と 僕を見つめ返したね その瞳の向こう(春 うらら) 僕の背中越しに(春 蜻蛉) 君の髪を撫でる(春 燦々) そして季節は巡る 僕らの繋いだ手を離すものは 何もない 二人そして時を重ね 笑顔で会えた今日という日を また 精一杯 歩いてゆこう 僕たちを置き去りで過ぎる 過去は走る 風のように でも 積み重ねた記憶を 消し去ることはできない 君の頬にかかる髪を 震える指で触れてた あの時の痛む心を 誰が忘れえようか あの瞳の先へ(春 爛漫) 僕らを追いかけてく(春 残像) 印画紙 焼き付けて(春 麗し) 満ちるあの季節を 思い葉のように 寄り添い重ねあい 笑い合い 二人 そして慈しみ合い また明日もその次も 僕らが絶える日まで 時 ひとひら刻もう 思い葉のように 見つめ合い惹かれ合い 時には 心すれ違いながら また明日が 僕らのためにあるように 今日を歩いてゆこう