果てなき天と土の間 埋める 見知らぬ誰かは嘗てそれを 「空」と呼んだ 光届かぬこの世界で 語られるだけの説話 誰一人見たものはいない 形のない空虚な記憶 遥かな時の流れを経て伝う 見上げたなけなしの空間は あまりに狭く 遠く高く羽ばたく鳥を追い 碧空を泳ぐ夢を視る 君が導いてくれるなら 僕らも飛べるだろうか 鎖で縛られた蒼の記憶 土に塗れ砕かれた心を呼び醒せ 恵まれた終焉は少し先だ 嘆きを捨て蒼い鳥の飛ぶその先へ 空に溶けた道標を追い その瞳は自由に迷う 明日が希望で満ちるなら 扉も開くだろうか あの日確かに視た蒼い夢が 永く鎖された世界の円蓋を砕く 望まれた終焉はここに捨てた 空を見据え蒼い鳥の飛ぶその先へ