翡翠染まる木々と ただ二人紡ぐ言葉 袖の時雨と 混じり溶ける日々に 折鶴一つ 今交わす視線二つ まだ残る胸の音 ぽつりぽつり雫、調べ 零れるのは誰の所為? 突き刺さる胸の痛みに 安らいだ私は 恋に溺れて身を裂く 渦中の兎で 嗚呼、消えてしまう前に どうかどうか、貴方は微笑んで 「硝子細工は壊れてしまうからこそ美しい?」 編んだ白詰草の花言葉 枯れた一片まで 拭う指の温度 衣擦れの囁きも 浮かび沈む水面の舟 乗せた願い届かずに 身を焦がす熱情の火に 灰と化す貴方は 泡沫の常を呪う 火中の烏で 嗚呼、消えてしまうけれど 「どうかどうか、貴方は...」 唯一つの想い叶わずに終わる二人 朧げな夢を見てた烏と兎ね 「さよなら」 全て消えるけれど きっときっと、二人は此処に居た