引きちぎった理想は既に霧の中で 蝕む事を断ち切られた虫が嘆く 泥を塗った頭を割って許しを乞う 覗き込み蘇るはずの無い死体 他人を恨む事で生まれる癒しなんて いつも萎んだ心が負けて泣く 差し出された手 掴んでしまった また一つ汚れながら 誰かの為の墓を作るには 汚れすぎている 差し出された手 掴んでしまった また一つ汚れながら 誰かの為の墓を作るには 汚れすぎている 旅立つ者も 飛び回る蝶も ゴミを漁る鴉も居るだろう 泥だらけになり汚れた姿を叱ってくれる事はない Fin