[00:02.00]春風 [00:06.00]唄:奥華子 [00:08.00] [00:10.00] [00:11.62]春風を白い自転車で 僕は追い越して行く [00:22.49]空色のシャツを 翻し 初めての街に舞い降りた [00:31.73] [00:33.07]離れ離れになるのは嫌だと泣きながら [00:38.45]しがみ付いて来た君の腕 [00:44.32]ヒ・ラ・リ と桜が散る あの日の二人も散って行く [00:55.07] [00:57.52]線路沿い揺れている薄紅色 [01:02.98]錆び付いた看板の並ぶ商店街 [01:08.49]踏みきりの向こう側 君の姿 が見えたような気がして [01:16.57]ペダルを踏む いる筈もなく 風が通り過ぎた [01:24.78]光揺れてる 暖かな日で [01:31.20] [01:45.58]真っ白い壁をくりぬいた 窓から西日が差して [01:56.49]ダンボールいっぱいの部屋を オレンジ色に染めてゆく [02:05.78] [02:07.03]覚悟とか孤独とか少しの希望とか [02:12.49]詰め込んだ箱にもたれかけ [02:18.26]雀が鳴く声も知らずに テレビの光と僕の影 [02:29.04] [02:31.57]見慣れないこの道を走って行く [02:37.06]自転車も靴紐も街色になるまで [02:42.50]坂道の途中 僕を呼ぶ君の声聞こえたような気がして [02:50.71]振り向いてみる いる筈もなく 風が通り過ぎた [02:58.86]薄紫の風が通り過ぎた [03:05.06] [03:26.83]全てのモノは変わりゆくモノなんだろう [03:31.44]この街も この夢も 君がいた時も [03:37.81]振り返る事が出来るのは [03:39.93]その場所を通り過ぎたから 歩き出しているから [03:50.26] [03:52.89]麗しき春風が街を通りぬけ [03:58.62]線路沿い揺れている葉桜並木 [04:03.93]そして僕は 今日もまた振り向きながら [04:09.17]長い坂の途中で君を思い出す なす術もなく 家路を歩く [04:20.38]夕暮れ色の風が通り過ぎた [04:27.83]