屋上(おくじょう)から見た星空は 二人だけ照らす まるで祝福(しゅくふく)するように 星が流れ消えた 真冬の花火を見た 閉鎖(へいさ)された公園 覚えているかい 僕の体温 手から伝えたことを 君の頬を伝う涙の 意味はその時まだ 知らなかった 同じ時の中 揺れながら 幸せをただ感じていた 保護(ほご)したメールを 楽しげに 見せてくれた君 あの時の笑顏が瞼に 焼き付いて消えない 着信履歴(ちゃくしんりれき)見れば 君の名前ばかり だけど電話の 君の聲は どこか悲しげだった 僕が上げた 銀のリングを 外してること 気づいてしまった 二人の名を 刻んだリング 君の手にはもう 戻らないのかな 通過(つうか)してく 電車の音が 君の言葉を かき消してしまう 無言(むごん)の後 背中を向ける 去りゆく君は 僕を見ない 駅に消えた 君を追いかけて 僕を走って 改札(かいさつ)を抜けた 振り返った君の瞳に 拒む涙が溢れていた