眠りから目覚めて、 最初に目にしたのはふかふかのベッドだ。 ここに縛りつけられた私の手足と頭と、 恋心とキスの味。 掻き混ぜる中身が、 恐怖に震えている私を嘲笑うかのように グルグル。 飛び散るなめらかな香りがしている るるるる、るる、る。 こんな事になるくらいならいっそ、 首を絞めて殺してほしいな。 するする、と生暖かい両手で。 あなたの 口元―――。 私を抱きしめ、鋭く突き立てる。 一緒に紅茶でもいかがですか? 鏡に見立てて、 それを見てにやり。 あなたは気味の悪い笑い顔で。 美味しく召し上がれ。 「何回も何回も繰り返す、 ただそれだけを求めるだけの行為に 金を払い 悦に浸り 現実と夢の狭間、 虚構に魅せられ ただ、悦に浸るのだ。 積み重なって出来た スポンジケーキのような物 ふんわり軽くて ほろりと 甘い。 ぺろり、と舌なめずり。欲張りなあなた。 涙を浮かべても逃げられずに。 閉じ込められて、ただ子犬のように。 あなたの 口元―――――。 ―――――あ゜――――あ゜――――あ゜――あ――あ――あ――。 私を抱きしめ、鋭く突き立てる。 切り裂かれた間から溢れる。 ぬたりとした中身、真っ赤な果実です。 痛みに悶える私の顔を見て。 ―――――上手にできました。