手嶌葵-花びら さめた横顔で少し笑ってみせる 何も言わないふたりはともだち いつかまたこの丘まで会いに来るよ 今はただ憧れ胸に 花びらまぶしい目で見上げた 誰よりも遠くあの空に舞うように 新しい季節に戸惑う時が来ても きょうの景色がふたりの約束 思い出も秘密もそのまま うつむいた髪を飈が遊ぶ 花びら飛ぶ小鴅が散らした かすかに乱れる思いを歌うように 何を失い傷ついても ひとつだけ残るもの それは日に照らされて光る 形のないもの いま突然降る 花びらまぶしい目で見上げた 誰よりも遠くあの空に舞うように おわり