女の方から通(かよ)って行くなんて 心ないとか はしたないとか 夜叉(やしゃ)みたいと恐がる人や けものみたいと蔑(さげす)む人が わたしのまわりにいるのです それでも 恋は とめられなくて わたし今宵(こよい)も 夜道を步きます 水恋しさに 川辺(かわべ)に群れる 萤のあかり 贷しとくれ ここからほんの十分ばかり 步いて通うその间 わたしの足もと 照らしておくれ ホーホー萤 ホの字の萤 萤の提灯 さげて行く 恋しさだけを ポカポカ灯(とも)し 夜道 坂道 暗い道 この身を焦(こ)がす 切なさならば 萤とおなじ 恋おんな せめても月が 十三夜なら 迷いもせずに行けるけど わたしの胜手を 许しておくれ ホーホー萤 ホの字の萤 萤の提灯 さげて行く 恋しさだけを ポカポカ灯(とも)し 夜道 坂道 暗い道 ありがとう もうお归んなさいな あんたの恋に光りなさい わたし 归りは 夜明けです 夜明けです 夜明けです