哀(かな)しみ幾多(いくた) 乗(の)せし艦(ふね) 滅(ほろ)びの唄(うた)の声(こえ)高(たか)く 暗(くら)き水底(すいてい)より 浮(う)かび来(こ)し あぁ君(きみ)と今(いま) 白銀(しろがね)を抜(ぬ)け 大空(おおぞら)へ二人(ふたり)飛(と)ぶ日(ひ)の 来(く)るを夢見(ゆめみ)ん 来(く)るを夢見(ゆめみ)ん 重(かさ)ならん宇宙(そら) 二(ふた)つ在(あ)り 憎悪(ぞうお)と戦(せん)の焔(ほむら)立(た)ち 幾多(いくた)血潮(ちしお)は流(なが)れかし 何(いず)れ往(ゆ)く 波濤(はとう)眩(まばゆ)き 海神(わたつみ)を只(ただ)我(わ)が想(おも)い 君(きみ)に告(つ)げず 君(きみ)に告(つ)げずに やがて飛(と)ぶ 蒼穹(そうきゅう)の果(は)て 吾(われ)独(ひと)り彼(かれ)の面影(おもかげ)を 胸(むね)に抱(いだ)き 胸(むね)に抱(いだ)きて 帰(かえ)りなん 産(う)まれ来(きた)し其(そ)の前(まえ)の國(くに) 何(いず)れ逢(あ)う日(ひ)を 心緑(こころよすが)に 終わり