わたしに聞こえないようにあなたは何か呟く 公園のベンチを打つ雨音に耳を澄ます 雨降りの町に並ぶ 浮き静なビル影と 一つの傘にくつろぐ 小さなわたしとあなた 時の流れは静か つなぐ手は温もり 今はこのままがいい もう少し雨よ降れ 強くなるあまあしはあたしの鼓動 寄せて返す波のように 繰り返して日常に今花が咲く この水も命となるように 愛すべき人よ 愛すべき人よ いつの日も側にいて いつもより少し遠く 聞こえた踏切の鐘 あなたの胸にしみ込む 白いあたしの吐息 人の流れはいつも あたしを焦らせるの 今はこのままでいい もっと強くだきしめて 降り続くこの雨がまだ止まぬように あたしは密かに祈るの 見詰め合ってこの恋は今花となりモノクロから色を生むように 愛すべき時よ 愛すべき日々よ そっとあたしを触れて 愛すべき人よ 愛すべき人よ いつまでも側にいて