[00:01.49]「父親」 [00:19.49] [00:21.49]俺には何も理解できない [00:23.92]とゆうかわかるわけもない [00:26.33]何の罪もない2歳だった [00:28.83]俺の前から姿を消したって話でした [00:32.31]会いたいわけじゃないのにそれから数年に1度の再会 [00:37.04]「やっと会えたよ、仕事が大変だよ」 [00:39.82]て話してくるあなたは誰なの? [00:48.05]思春期の交差点へ 頭でやっと理解できてきました [00:53.14]大きい体 大きい声  [00:55.91]大きい手でガシガシ頭なでてくるのは [00:59.99]俺には何故かいないと思ってた父親 [01:03.98]笑みを浮かべ「また会いに来る」なんて言ったって [01:08.58]数年後の俺にしてみりゃどうでもいい  [01:12.17]それではサヨナラ [01:14.13]別に言い訳なんてせずに去ってく大きな背中は [01:19.63]何かを語ってたよに見えた [01:23.94]やがて恋愛もし ノリが良いダチと遊ぶ日々だった [01:29.64]あんたは忘れた頃に現れては悪さした俺を殴った [01:35.00]たったこの一瞬だけもっともらしい親のフリして [01:39.54]「もうわかったから…二度と戻ってくんな」 [01:44.75]なんて呟いた俺は痛みか悲しみかわからなくて涙ぐんだ [01:50.56]かあちゃんが俺を産んだ  [01:52.73]そして一人で俺をここまで育んだ [01:55.84]わかるかその苦労が 父親ぶろうが俺は [01:59.56]“お父さん”なんて決して思わない [02:02.33]都合がいい ふざけんな [02:05.30]笑みを浮かべ「また会いに来る」なんて言ったって [02:11.48]ここまで来た俺にしてみりゃどうでもいい  [02:15.00]それではサヨナラ [02:16.72]別に言い訳なんてせずに去ってく大きな背中は [02:22.18]何かを語ってたよに見えた [02:26.64] [02:37.50]時をせわしく辿り 情報に息苦しく埋もれ [02:47.28]感情に身を任せてた俺は今いわゆる大人になり [02:56.64]現実を肌で感じていた この鉛筆で綴った概念は [03:07.01]あなたの理解へと導いていった [03:12.27]あの時の背中はやっぱりきっと何かを物語っていたんだ [03:18.49]無理してでも笑顔を作った  [03:20.99]殴った拳のほうが痛かった [03:23.65]本当は一緒にいたかった  [03:26.14]こうなった理由を言いたかったんだろ? [03:29.50]俺も一緒にいたかった  [03:31.28]本当はいつでも会いたかった [03:34.24]だから叶わなくて苛立った [03:36.73]実の父親のあんたを好きだったんだ [03:40.04]本当の事はわからなくていい [03:44.72]ただ俺からしたらたった1人の父親で [03:50.10]会えるたび徐に喜びをあらわにしてた事が [03:56.43]あなたの全ての答えとわかった [04:01.01]笑みを浮かべ「また会いに来る」なんて言ったって [04:06.25]あの頃の俺にしてみりゃわかるわけなかった  [04:09.83]その深い意味を [04:11.52]別に言い訳なんてせずに去ってく大きな背中は [04:17.08]沢山の物語を背負ってた [04:21.25]これからは俺がその重荷を半分背負って生きていくよ [04:26.82]実は今、あなたのような男になりたいと思ってるんだ [04:32.45]“お父さん” [04:33.97] [04:39.97]【 おわり 】