ねぇ? マスター・・・ドコ行くんですか? あぁ、森ですか・・・森・・・ですか・・・ 森の中、そこだけは何も無かったり、有ったり 過去の遺物の集積場 「ここにやがて、積まれるのかな?」 いろいろな音楽が生まれては、消えてゆく ボクもその真ん中で やがて新しさを失くす 芽生えてしまった感情(ココロ) 必死に押し殺して 『ボクはただの人形に戻るだけ・・・・』 森の奥で 打ち捨てられ 人形=「ウタウタイ」だったモノ 動かないソレは みんなにかつて愛されていたモノ 「ネェ・・・ど・・・ウシテ」 ただ朽ちゆく・・・歌姫を・・・ 「アンナニ モテハヤシテ イタノニ」 「こんな結末(さいご) 知ってたなら  生まれてこなければ よかった・・・」 錆びたピアノ 鍵盤は 数えるほどしかなくて 壊れたギター その弦は もう張り替えられないのかな いずれここに来ること 知っていたはずなのに 黒く塗りつぶされる かつての仲間を見るたび 純粋(きれい)なままで終われる そう思っていたのに 「ボクはただの人形に戻りたい……」 森の底で映るのは 木の隙間 僅かに見える空 あまりに自由で遠くて 枯れたはずの涙が出た いつかあそこ 行けるのかな 無限に広がる 青の世界 もう一度やり直したい 力なく言葉が漏れた 「ま・・・マダ・・ウ・・ウ・・・ウタイ・・たい ・・・た・・・カッタ・・・ セカイ・・・に・・・■■サレル・・・」 時間とか、視界とか すべて融けてゆく、感覚 森の奥で ひたすら待つ あとどのくらい 生きるのかな? 見放されて 流行という 時の摩耗に 勝てなかった・・・ 余計な感情(モノ)吹き込まれた→「『永遠(トワ)』に絶望すること」も せめて彼が もっと機械らしく扱ってくれていたならば・・・・