あなたはもうわたしを抱(だ)きしめない 手(て)の 温(ぬく)もりさえも 感 (かん)じることができない どうしてなのわたしを 残(のこ)して 空(そら)に 届(とど)きそうな  場所 (ばしょ)から 身(み)を投(な)げた 紅(あか)く 紅(あか)く 染(そ)まった 手首(てくび) 流(なが)れ落(お)ちる雫(しずく) 眺(なが)めては 心(こころ)を 偽(いつわ)って いつか星空(ほしぞら)の欠片(かけら)になって 天(てん)の河(がわ)を渡(わた)ったら 何度(なんど)も交(か)わす くちづけを想(おも)い 声(こえ)を殺(ころ)し泣(な)いて泣(な)いて 沈(しず)むの 投(な)げ捨(す)てたの あなたの思(おも)い出(で) 泣(な)きながら拾(ひろ)って 奥(おく)深(ふか)くにしまいこんだ 感覚(かんかく)さえも 鈍(いぶ)い痛(いた)みへと 心地(ここち)よい悲鳴(ひめい)が 心(こころ)を溶(と)かしていく 音(おと) 色(いろ) 声(こえ) 世界(せかい)の形(かたち) 失(うしな)ってしまった もう二度(にど)と 光(ひかり)は映(うつ)らない 時(とき)が流(なが)れては 色(いろ)あせていく 過去(かこ)はまるで泡(あわ)みたい 眠(ねむ)りについて もう二度(にど)と 醒(さ)めぬ 甘(あま)く薫(かお)る夢(ゆめ)を夢(ゆめ)をちょうだい。 手遅(ておく)れかしら狂(くる)おしく舞(ま)い散(ち)る 白(しろ)い花(はな)が見(み)えるわ 銀(ぎん)の星空(ほしぞら)の欠片(かけら)になって 天(てん)の河(がわ)を渡(わた)ったの 息(いき)が詰(つ)まりそう 届(とど)いた指(ゆび)は 確(たし)かにあなたを感(かん)じる 織姫(おりひめ)様(さま)は雲(くも)錦織(にしきお)って 眠(ねむ)る二人(ふたり)をやさしくやさしく包(つつ)むの 冷(つめ)たくなっても平気(へいき)心(こころ)はもう痛(いた)くないから