[00:27.30 わたしのまちがいだった わたしの まちがいだった こうして 草にすわれば それがわかる そう八木重吉は書いた そんなにも深く自分の間違いが 腑に落ちたことが私にあったか 草に座れないから まわりはコンクリートしかないから 私は自分の間違いを知ることができない たったひとつでも間違いに気づいたら すべてがいちどきに瓦解しかねない 椅子に座って私はぼんやりそう思う 私の間違いじゃないあなたの間違いだ あなたの間違いじゃない彼等の間違いだ みんなが間違っていれば誰も気づかない 草に座れぬまま私は死ぬのだ 間違ったまま私は死ぬのだ 間違いを探しあぐねて