[ti:間違い]
[ar:戸川純]
[al:詩人の家]
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[00:16.25]わたしのまちがいだった
[00:18.89]わたしの まちがいだった
[00:23.14]こうして 草にすわれば それがわかる
[00:29.02]そう八木重吉は書いた
[00:32.94]そんなにも深く自分の間違いが
[00:35.92]腑に落ちたことが私にあったか
[00:41.17]草に座れないから
[00:43.96]まわりはコンクリートしかないから
[00:47.72]私は自分の間違いを知ることができない
[00:53.52]たったひとつでも間違いに気づいたら
[00:57.07]すべてがいちどきに瓦解しかねない
[01:01.76]椅子に座って私はぼんやりそう思う
[01:09.59]私の間違いじゃないあなたの間違いだ
[01:14.84]あなたの間違いじゃない彼等の間違いだ
[01:20.00]みんなが間違っていれば誰も気づかない
[01:27.58]草に座れぬまま私は死ぬのだ
[01:32.18]間違ったまま私は死ぬのだ
[01:36.63]間違いを探しあぐねて