[ti:] [ar:] [al:] [00:06.33]いよいよ文化祭の日だ。生徒会役員は交替で校内の見回りをすることになっている。まだ入ったばかりの彼女は俺がサポットするということで、一緒に見回りをすることになった。 [00:26.60]「人多いなぁ~何か見たいところとかあるか?」 [00:32.55]「特にない?正直に言ったほうがいいぞ。この後も仕事あるから、ゆっくり見られるのは今のうちだけだ。」 [00:41.61]「そうだ。お前、見回りの後は暇か?って聞かなくてもどうせ暇だろう。一緒にうちのクラスのお化け屋敷に入らないか?」 [00:54.86]「嫌だ?どうして?」 [01:00.01]「…なるほど、怖いのが苦手なのか。ふふ、って、お前は子供か。でも、まぁ、女なんだから、そのぐらいの方がかわいいだけど。」 [01:14.80]そのとき、ふと中庭に目をやると、急に雨が降り出しているのが見えた。 [01:22.16]「雨…、まずい、外に出したの看板が濡れる!」 [01:29.02]「俺が濡れぬって?そんなこといい、中に入れるほうが先だ。あ、お前来なくていい、濡れるだろう、そこで待ってろ、俺が一人で片付けるから。」 [01:42.31]俺は雨の中を走った。校門には生徒会役員が一生懸命作った看板が出してやる。彼女はデザイン案を出して、夜遅くまで残って作ったものだ。雨なんか濡れる欲しくない。俺は雨の中、看板を一人で片付け始めった。早く入らないと、雨に濡れて全部壊れる。 [02:12.69]「くそ!、重いなぁ~」 [02:16.56]予想以上に看板が重い、俺が力いっぱい持ち上げようとした。 [02:23.26]そのとき、先まで重かったの看板が軽くなったきました。顔を上げると、そこには彼女がいた。 [02:34.23]「バーカ!来るなっていっただろう!ほんとうにお前は…」 [02:44.11]「ほら、行くぞ!セーノ」 [02:50.25]俺たちは黙ったまま、雨の中で夢中で看板を運んだ。彼女が走るたびに、水しぶきが揚がる。髪を濡らした水滴が頬を伝っていく。その姿がきれいに見えた。 [03:09.25]俺の初恋の女の子はそんなにきれいだっただろうか… [03:18.92]---わが情焼くもわれなり愛しきやし君に恋ふるもわが心から--- [03:28.57]この葛藤も、熱い思いも、どちらの思いも、私の心の中から生まれたもの。 [03:40.26]彼女は…まさか、初恋の女の子じゃない?いや、でも…