指さした先のほつえに明かり 頬をなでる ささめく きらら おもいで こころ通せんぼ 揺れた けいのほ ときいろに染まる 小さなほお ぽけっとの中で結ぶ 愛しさ といきぼたんゆきと昇るそうし 胸に積もっていく心 きらら ときに流るる深雪(みゆき)のひめるひよくの芽 寄り添う波 うすらいの下 みずかがみ映す月 たゆたえてさざめおよぐ 星の舟 背に乗せながら 絆を思う日あればそれでよくて 妙に雪澄めたことも 言の葉に募った しずえの影で 「そうね」とこうるいに浮くしじま ぽろり ぽろり と泣き虫屋さん 「山紫水明だ」とまぶかぼうし ねえ ここがいいね しずれ 声あげた 降り続く雪を指に託して流した 小舟浮かぶ 小夜の波間に 抱き締めた迷子 遙かより近くにうなずき はじめて泣いた 強がり屋さんが 幸せを数えたら 指が足りなくなった 寄せ合わせた頬の隙間を埋める迷い星 うみべりであそぶきらぼし 小さくなる光の点滅に触れ 瞬く度に映る 二人の影 妙により澄める 星が回る 飛んでいく影帽子 光飛沫に消ゆ 波紋に月踊り 舟昇る ぬかぼしの川を 静かに揺れて みおは尖りなき朧 薄氷にちりばめて光る星がささめいて 二人の影を消していく 時代に流るる深雪の密める比翼の芽 摘んだのは はくらくの名残 幸せの意味とみづき 去るかざはな抱き 思う 「あなたに会えてよかった」 と