[00:00.000] 作词 : 小出 祐介 [00:00.040]8月。部活の休み時間。 [00:05.420]部室にいるのが息苦しくて教室に戻る。 [00:11.360]誰もいない。 [00:15.300]開け放した窓から風が吹きこみ、 [00:18.725]カーテンが寄せては返してをくりかえしている。 [00:24.120]明るすぎる外と薄暗い教室。 [00:29.800]波打つ境界線が淡く光って見える。 [00:34.819] [00:38.090]夏休みのハードな練習のせいで少しぼーっとしながら、 [00:43.573]凍らせて持ってきたスポーツドリンクを飲む。 [00:48.000]まだ半ば凍っているせいで、 [00:50.384]やたらと甘い成分ばかりが口に流れ込んでくる。 [00:56.800]生命力が疲れた身体に染み渡っていく。 [01:03.660]「命の前借り」 [01:07.100]そんな言葉が浮かんだのは、 [01:09.968]このあとただの氷水と化す、スポドリのことを思ったからか。 [01:15.056] [01:17.360]汗をかいて、体を鍛えて、練習に耐えて。 [01:23.897]上手くなりたいとは思っている。 [01:27.060]だけど、上手くなった先にある人生が、 [01:31.947]魅力的なものなのかは全くわからないでいる。 [01:38.630]今日の、今の、目標を達成していくだけ。 [01:45.820]それは自分の本当の目標と言えるのだろうか。 [01:51.180]10年後、自分はプロの選手になっているのだろうか。 [01:57.700]なれなかったら、どこかの企業に就職するのだろうか。 [02:06.150]みんなはどう考えてるんだろう。 [02:10.813]……聞けない。 [02:12.426] [02:15.680]ウォークマンを鞄から取り出す。 [02:19.620]最近、CSの音楽チャンネルで知って、日本のヒップホップを聴き始めた。 [02:26.404]難しい言葉が多いけど、韻を踏んでいく気持ち良さが癖になっている。 [02:34.610]徐々に馴染んできた部活。 [02:38.630]覚えたてのギター。 [02:42.200]出会いたてのヒップホップ。 [02:47.010]ペアにはできないカードを机に並べて、目を閉じる。 [02:56.000]波が寄せては返す。 [03:00.820]波が寄せては返す。 [03:06.510]波が寄せては返す。 [03:11.170]波が寄せては返す。