声を捨ててヒトの足を求めた 人魚のように 淡い夢はいつしか 儚く消えた 壊されたのは 初めから「無い」楽園 灰がかる目隠しが取れ 暴かれた現実は 果てなき葬列 嗚呼、盲目なままで ずっと知らずにいれば 誰も傷つかずに 「愚か」でいられたかな 塗り込まれた 理想郷の絵本から 色が褪せてゆく モノクロの素描 鮮やかな紅色で 塗りつぶしたなら 何が、見えるの? 砂の城が雨に崩されてゆく その道理 失くしたのは…… 壊したのは…… 私の存在意義 震える声で 被害者ぶって 泣いていたって 誰も、戻らない どうせ仕方ないのだと とうに諦めたなら こんな悲惨な未来の地図を 誰が、描くの? 歪められた 伽藍堂の世界なら 誰かが叫んでいる モノクロの地図 鮮やかな紅色で 描き直したなら 何か、変わるの? 塗り込まれた 理想郷の絵本なら 色が褪せてゆく モノクロの素描 鮮やかな紅色で 塗りつぶしてやる 壊して、直して、壊されて また、壊して…… 祈り続けている モノクロの葬列 鮮やかな紅色で 染め直したなら 何が、変わるわ…… 変えたい……