揺れる頭、鳴り響く。 サイレンが強く痛みを増して。 だから夢が。 だから君は。 理由はあたしにあるんだよね。 頭の中でノイズが光って、 消えてまた見えたりを繰り返して。 でもあなたの光が見えなくて。 愛おしいほどに掴みたくて。 景色が隠してた花の香りが、 体にまとわりついたりした。 街灯が嫌味に感じたりした。 日々を、毎日を、反復した。 汚れた街。 ネオンを進む人の影は、 海底と変わらぬ景色だった。 人と魚の違いだけだったんだから。 それにも関わらず、 あなたが唯一の人に見られたのはさ、 ほんのわずかな いたずらだったのかななんて。 あなたの声が耳を過ぎていって。 姿は地面もすり抜けて。 あなたと話がしてみたいよ。 どちらにせよ、脈はないけれどね。 あなたは今、 自分で自分を捨てようとした。 あたしから見たらそれは、 もったいないことばかりで。 あたしからしたら生きてることは 素晴らしいことでしかなくて。 後ろを向いてもいいから。 それだけで輝いているんだから。 ネオンがうるさいこの街と、 波がたゆたうあの海では、 対等になんか扱えないけど、 あなたがいるから。 あなたは自分が嫌かもしれないけど、 あたしはそばで見持っているから。 1秒でも生きてほしいの。