はじまりの契りのもとに 分かたれたふたすじの道 いくつもの時代は過ぎ くり返す果てなき旅路の中 悲しみだけ胸に秘めて 道の果て手にしたものは 消えかけたかすかな光 さだめを背負う人の 振り返る遠い朝焼けの中 ゆらめきながら照らし出すだろう 忘れかけた希望 祈る言葉の奧に 惑う瞳の中に 弱く幼い輝きを 誰も宿し生きてく 名前のない光は この世界のどこかで 次の朝陽を描くように 紅く霞む空に広がる 音のない調べのように 声のない叫びのように 遠く旅ゆく人の胸の奧 蒼い薄暗の中 ゆらめきながら導くのだろう 途絕えかけた明日を 交わす言葉の奧に つなぎあう手の中に いつか燈した約束を 誰も宿し生きてく かたちのない絆は 巡る時のどこかで 捧げ歌を奏でるように 蒼く滲む空に連なる いつかむかえる 新しい光のために 僕たちの願いのひと欠片を殘していこう 震える声で 小さな聲で 僕たちの願う心の證を刻もう やがて數しれない幼い光の連なりが 世界に満ち この空にかける靄を払おうとする日が來るだろう 少しずつ違う髪形に 少しずつ違う肌の色で 少しずつ違う言葉で たったひとつの理想を掲げて 遠く空を見上げて 荒れ果てた道を行く 強く大地を踏みしめて 守るべきもののため 果たされた約束は この空に降りそそぎ やがて光のつらなりが 夜の終わりを告げる 名前のない光に この思いを托して 願う新しい世界を ともに生きる未來を 分かたれた道筋は いま一つに重なり やがてあざやかな光は 遠い空を目指し飛び立つ