闇の間に間にさあ呼応してる間に 無くした未練と来る試練 聾も立てずに立ち尽くして 如何に帰らず変えられずとも 霞か雲か見渡す間に 野山海山も花盛り 時有らず心此処に在らず いざやいざやそら見にゆかん 棘の或る 毒の或る 花も 敵わない程匂いたつ 飾られた風花の姿で 暗い夜も暗くないと 寒い冬も寒くないとほら 零れ咲く花片に 鮮烈の刻 吹雪の様に渦巻く風 一斤染めの染井吉野から 零れ咲く花片に 篭火が灯る いつかこの場所で… 時の狭問にそう呼応する小波 託した意向断ち切る遺恨 問えば囀る冴えた空に 如何に帰らず変えられずとも 霰か雹か見限る間に 野山海山草木繁り 時知らず心知りもせず いざやいざやそら見にゆかん 降り頻る振り絞る花の 叶わない仄かな願い 交わされた 約束を 抱いて 暮れる日々を嘆くよりも 暑い夏を憂うよりも さあ 乱れ咲く花片の 艶なる姿 風来の様な運命さえ 一時だけの淡い刹那でも 乱れ咲く花片に 掲げた明星 いつかあの場所で… 探し続けて 求めて 辿り着く先の 降り注く陽の光 桜の演舞 知るはずも(知らないの) 無いままで(無くしたの) 巡るは散りゆく鴇色 暗い夜も暗くないと 寒い冬も寒くないとほら 零れ咲く花片に 鮮烈の刻 風来の様な運命でも 一斤染めの染井吉野なら 乱れ咲く花片の 影さえ打ち消す きっとあの場所へ…