朧月見上げて君に想いを馳せる 別れを惜しむかの様に残る雪が冷たい 共にすごしたうららかな日々も語り合った夢も 二度と戻る事のない儚い時と知りながら 「この桜が舞い散ってゆく頃に 僕らはもう離れ離れだね」 悲しく呟いた君の頬に涙がひとひらひらり 芽吹く命達を少し羨みながら 舞い落ちる花の様に君は美しかった 限り在る時を埋める様に僕らは寄り添いあって 離れ離れにならぬ様にこの手強く取り合って 「この命がもしも繰り返すなら もう一度君と出逢いたい」 最期に君がくれた言葉を僕は忘れはしないから この季節が何度繰り返しても まだこんなに君が溢れて 舞い散る桜を見上げる度 僕は君を想い出すから 僕は君を忘れないから