水槽のあの日はまだ寒くて 傾いた日差しが頬を刺す ため息もかき消す午後の風が あえかなる青い春を散らします 浮世離れ 嘘みたいな 梦(ゆめ)の匣(はこ)はあざやかに 音を立てる楓の瑕 恋にも似た花雨(はなさめ) 瞳はまだ濡れてるから 見えないちいさな祈り もうすぐ忘れてしまうから 君に沈んで 雨の日に裸足で外を歩く 書きかけの詩がひとりで歩きだす 浮世離れ 嘘みたいな 梦の箱はあざやかに 音を立てる楓の瑕 恋にも似た花雨 瞳はまだ濡れてるから 見えないちいさな祈り もうすぐ忘れてしまうから 君に沈んで 梦から醒めない時計は ゆるりと逆さに回る こゝろが閉じ込められるのは 永遠の部屋 浮世離れ 嘘みたいな 梦の箱はあざやかに 音を立てる楓の瑕 甘い棘に触れてみた 瞳はまだ濡れてるから 見えないちいさな祈り もうすぐ忘れてしまうから 君に沈んで 梦から醒めない時計は ゆるりと逆さに回る こゝろが閉じ込められるのは 永遠の部屋 儚い繋ぎとめた記憶は 綺麗な涙色に揺らめく 何度もやさしい声だけが こゝろを鳴らす