浄土と阿修羅の金環蝕 天の暗示か血飛沫に似た 真紅い冬紅葉が階段に 頬を切り去る 鎌鼬 ( かぜ ) ほどもない お前の裏切りに 楔を 立ち塞がるものは 今 抹殺 ( たお ) して 進むのみ 何? 何をほざいているか まさに 狂い咲きの愚者 浄土を望むほど 修羅の道となる この手の花 奪れるものなら奪ってみよ 浄土を臨む故 阿修羅となるのだ 裏腹な運命 ( さだめ ) 重ねて 金環蝕の金は勝つ ぽとりと首を 落として朽ちる 白銀 ( しろ ) き 徒花へとなるがいい 頂上 ( いただき )で待つ この嶢さから お前を遺くるのだ 冥府に 何も失わずに 何故 何かを 得られよう ただ 咲くだけの野の花よ 真如 知りもしない愚者 浄土を臨むほど 修羅の戦となる その眼に忠告う 死ぬというなら死ねばよい 浄土を穢すのか 馬鹿かな反逆 生も死も 運命 ( さだめ ) お前は 金環蝕の闇に散れ 天道は似合わぬ 煉獄で焼かれ それでも 尚 この本懐は燃え残ると… ああ 幾千万の亡骸の上に 瑠璃色の空が あればいい それで 浄土を望むほど 修羅の道となる この手の花 奪れるものなら奪ってみよ 浄土を臨む故 阿修羅となるのだ 裏腹な運命 ( さだめ ) 重ねて 金環蝕の金は勝つ