悲しみを教えて 瞳を閉(とず)じていたら 悲しみも見えないと ぬくもり知らずにいれば 傷(きず)つくこともないと 思い出せない 優しい聲を吊(とむら)う胸の海原 (うなばら) 消(き)え失(う)せた過去(かこ)から 誰かが呼(こ)んでいるの 悲しみをこの手に 取( と ) り戻(もど)す時はいつも 二度とは來ない 今 あなたのことしか見えない 遠くで靜かに光る 優しい船がひとつ 逆巻(さかま)く嘆( なげ )きを乗(じょう)せて 胸(むな)の波間(なみあい)に消(き)える 知らないはずの溫( ぬく )もりをなぜ 探して惑( まど )う海原 (うなばら) さざなみ揺 ( ゆ )らめいて 命 (いのち)の船(ふね)は行(ゆ)くよ 星ひとつ見えない 波間(なみあい)を越(ご)えて進(すす)むよ 暗闇(くらやみ)の向(むこ)こうに あなたのことしか見えない いつか見てた波(なみ)の靜けさの方(はう)へ 海( うみ )の底(そこ)に消(き)えた優(やさ)しさの方へ 愛し合(あい)う未來( みらい )を 確(たし)かに知っているの 悲しみをこの手に 取( と ) り戻(もど)す時はいつも 二度とは來ない 今 あなたのことしか見えない