誰も気づかぬまま 静かに舞い降りた 蒼い夜に抱かれ 夢と現実の境が失われていく 何故に心は傷つく時 目をそむけてしまう 僕らがもう少し強ければと いくら願えど 音もなく塗りつぶされていく 街も 人も 僕を僕たらしめているこの 忘れがたい記憶さえ ただ 凍れる夜に この双肩に委ねられし 大切な人の 過去と未来とを結んでいる鍵 守れるならば たとえそれが僅かな可能性でも 物語をここで終わらせはしない 選ぶ余地なき やわらかな夢に溺れるならば 痛みを伴えどこの手で選ぶ たとえそれが何も生み出さなくても このまま時が止まるのを待つよりは 終末の時が近い事に 気づけてるならば 眠らないよ 今夜は 空白の月日が 甦る あの日泣きながら交わした 別れの言葉 今もひとり戦うその背中 すべてがひとつに繋がって 進むべき道が照らし出される たとえ たとえ僅かな可能性でも