八枚の葉の中に咲いている睡蓮(はな)よ 無事でいて欲しい いつまでも 私は離れている 虚影(まぼろし)の如 散りゆくこの身分(み)にも 使命(やくめ)がある もしもこの身が 露と消えても それはおのが 意思ゆえに 理にかなわぬ 夢は要らない 遠くよりその行く末 祈るだけ この道はいつか開かれし明日へと続く 二度と逢えずとも泣くことはない 落ち葉のように散る命でも 悔やみはしない ひらり ひとり 君の平安 願いてゆく ふたりで歩いた時 舞い散った木の葉 君の肩先を飾っていた 私が触れるとそう微笑んだ君に 心が揺れてた はからずとも 其れはさやかな愛(いと)し記憶 胸に蔵(しま)いこのままで 理にかなわぬ 恋は要らない 乱れし世 生まれし身には要らない 遠ざかる今の向こう側 生まれ来る未来 其れを信ずれば憂うことなし 落ち葉さえ紅く色づいてこの往(みち)飾る ひらり ひとり 君の八千代の明日を願う もしもこの身が 露と消えても それはおのが意思ゆえに 理にかなわぬ 夢は要らない 遠くよりその行く末 祈るだけ この道はいつか開かれし明日へと続く 二度と逢えずとも泣くことはない 落ち葉のように散る命でも 悔やみはしない ひらり ひとり 君の平安 願いてゆく