随燕南飞制作 月 夜の海に 二人の乗ったゴンドラが 波 も立てずにすべっ てゆきます 朝 の気配が 東 の空 をほんのりと ワインこぼした 色 に染めてゆく そんな そんな夢 を見ました あなたは時 々 振り向き 微笑ながら合 図に 肩をすくめても ちょっぴり眠い夜明け前です 三日月模様 空が尖ってゴンドラも スピード上げて進んでゆきます 朝は半分 ビロード製の幕上げて 水の表面を鏡にしてゆく そんな そんな夢を見ました あなたは時々振り向き ときめく胸にほのかな愛のやさしさが 込み上げてくる夜明け前です 月は光を朝に隠して影だけが 白く細い線になりました 太陽が今 たくさんの雲従えて きらめきながら昇ってゆきます そんな そんな夢を見(み)ました あなたは時々振り向き 見つめる二人生きてることの喜(よろこ)びに 言葉を失くす夜明け前です 言葉を失くす夜明け前です